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August 10, 2006

釧路湿原マラソン

私は地方の小さな大会が好きです。

ちょっとした旅行気分も味わえるし、地元の温かい歓迎や工夫のこらされたエイドも楽しみだし、受付やスタート時の混雑もなくゆったりとレースを楽しめるのがいい。
『釧路湿原マラソン』も、私のそんな期待を裏切らない、温かみのある大会でした。

前日、釧路に降り立つと湿原らしい霧がかかっていて、気温は東京より10度も低い19度。
しかしバスに約1時間揺られて市内に着く頃には、霧も晴れ雲間から太陽も覗いていた。

ホテルにチェックインし、ポーターのおじさんに部屋に案内してもらうと、おじさんも明日30km走るとのこと。
お天気も心配なさそうとニコニコ話をしてくれた。
釧路の人たちはみなとてもフレンドリーで、タクシーのおじさんたちもとても饒舌に話しかけてくれた。

部屋からは海が見える。
これから何をするのも、誰に相談する必要もなく、全部自分で自由に決められるなんて本当に久しぶりの感覚だ。
部屋のお風呂は狭かったので、jognoteのかなようさんに教えていただいたスーパー銭湯に行ってみることにした。
明るいうちに天然温泉に漬かれるなんて、なんという贅沢。

夜は少しごはんを食べ過ぎてしまい、苦しい胃を抱えてベッドでゴロゴロ。
明日の準備も早々に整って、100%レースに集中できるのってシアワセだな~とつくづく感じてしまう。

翌朝は5時半に起床。
雲は多いけれど、空は明るく雨の心配はなさそう。
ホテルから会場までは、主催者が用意したシャトルバスで移動した。
こういうサービスが行き届いていると、遠くから来てよかったと思う。

会場の陸上競技場では、受付も更衣室もすべてゆったりとしていて、トイレ混雑もゼロという都会では考えられない風景だった。
道外参加者には、遠来賞ということで、まりも羊羹が用意されていた。
参加賞はシューズバッグと大判のバスタオル。
あっという間に両手は荷物でいっぱいに。

プログラムを見ると、30kmの参加者は500名ほどで、そのうち女性は80名弱だった。
他には10kmや親子の部など種目がたくさんあるので、子供や中高生の参加者も大勢いた。

開会式が終わると、30kmからスタートになる。
アップはほんの少しにして、ストレッチを多めにする。
スタートラインに並んでいると(ここもゆったり)、SDで連絡を取っていたありんこさんが声をかけてくれた。
続いて、jognote仲間のかなようさんも私を見つけてくれ、やっとお会いすることができた。
ネットのお仲間とこうして実際に会うのは初めてだったのだけど、心がパーっと弾んでしまった。

そうこうするうちに、レースが始まった。
なにしろ30kmも走るのだから、いつものように飛び出したら大変。
抑え目、抑え目で走っていたつもりが、1kmの表示で5分22秒。
げっ、速すぎると思ってスピードを落とす。
2kmで時計を見たら、なんと4分30秒。(笑)
これは距離表示が間違っているなと思って、自分の呼吸が楽なスピードで走ることにした。

ほどなく後ろから「プラムさ~ん!」という大きな声が。
もう一人のjognote仲間のカッチさんが、私のゼッケンを見て声をかけてくれたのだ。
一瞬の出会いだったけど、嬉しくて思わず手をぎゅーっと握ってしまった。


しばらくは住宅地の中を走り、街中を抜けると河川敷を通っていよいよ湿原に入る。
風が吹くと涼しいのだが、止んでしまうと太陽が照り付けてかなり暑い。
エイドは給水とスポンジが交互に置かれていて、まさにオアシスだった。
ボランティアの高校生たちが、一生懸命応援してくれている。

向かい側のレーンには、朝5時過ぎから30kmウォーキングに参加している人たちが歩いていて、この方たちもみな熱心に声をかけてくれる。
30kmも歩くなんて私には考えられないので、こちらからもその声援に応えながら走る。
湿原は本当に見渡す限り緑一色で、道路もどこまでもまっすぐだった。
10kmは1時間ちょうど、20kmは2時間2分で通過。
ほぼイーブンペースで、ここまでは予定通りだった。

しかし、20kmを過ぎると急に足が重くなった。
心配した足首は平気だったのだけど、まず右ひざが痛くなり、次に右足の腿の外側が痛くなってきた。
復路の河川敷にあった1kmほどの砂利道が、疲れた足にはことのほか堪えた。

25km地点のエイドでスイカをもらい、バナナも口に放り込んで、最後の気力を振り絞る。
市街地に入り、片側1車線分をブロックした車道を走っていくのだが、この頃には周りにちらほらとランナーがいる程度になってしまい、隣のレーンで渋滞の列を作っている車に申し訳ないような気持ちだった。

そういえば、4月に出た私の地元の大会で同じような状況になったとき、周りのドライバーからの冷たい視線と警備員に投げかけられる怒号をが飛び交っていたっけ・・・。
ところが、ここ釧路ではそんな場面は一度も目にすることもなく、驚いたことに大きな交差点にランナーが近づくと、すべての車を一斉に止めてランナーを通してくれるのだ。
そこにはこの大会がいかに地元に受け入れられているか、そして主催者がランナーのことをどれだけ考えているかがひしひしと伝わってきた。

そこを私がよれよれと走っていては申し訳ない。
歩きたい気持ちを封じ込めて、足の痛みに耐えながら走った。
「あと少しだよー!」という沿道の声に押されて、やっと陸上競技場が見えてきた。
長かった30kmももう終わり。

最後は思わずスピードアップして、ゴールに飛び込んだ。
タイムは3時間05分35秒。
止まった途端、足が攣って思わず芝生に座り込むと、ボランティアの人が冷却スプレーを持って来てくれた。
足は痛いし、体はひとく消耗していたけれど、30km走れた達成感が体の隅々まで行き渡って、何とも言えない幸福感に包まれる。
と同時に、フルマラソンならあと12kmもあるんだな~という事実にため息も出てしまう。

やっとのことで立ち上がって、重たい体を引きずりながら記録証をもらい(種目別で35位と書いてあった)、更衣室で夫に電話をした。
「疲れただろう、でもよくやったね!」
その言葉を聞いたら、本当にひとりで行かせてくれた夫には感謝の気持ちでいっぱいになった。

更衣室で軽くシャワーを浴びて、陸上競技場の外で列を作って待機していたタクシーに飛び乗り、ふたたび温泉へ。
サウナの水風呂で足の筋肉を冷やしたおかげで、翌日のダメージも少なく済んだようだ。

たった1泊だったけれど、1年分のストレスが吹っ飛んだみたい。
本当はもう1泊ぐらいしたかったけど、夜の飛行機で留守番をしてくれた子供たちと夫の待つ家へと戻った。

温かい釧路のみなさんのおかげで、いい思い出がたくさんできました。
またいつか、この大会を走るためにきっと釧路を訪れるだろうと思います。

今回は食べられなかったのだけど、次はぜったいに炉端焼きを食べなくちゃ!(^^)

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Comments

ほのぼのとしたレースだったようね。
ひとりで参加してもいろんな仲間との出会いもあって良かったね。
私もありんこさんとは以前やり取りしたことがありました。
実際お会いしたことがないので、いつかは・・・って思っているけれど。
その前にプラムさんとは会えるよね。
今回のオフ会はSDの管理人さんのtakaさんも急遽参加して下さり、本当に盛り上がりました。
オフ会の写真・・・ネットのアルバムに整理したので、あとでSDのメールでURLとパスワード送りますね(過去のも一緒に)。

Posted by: イノ | August 10, 2006 at 21:19

プラムさん、

一人旅をかねたレース出走、お疲れさまでした。素晴らしい時間を過ごされたことが文面からじわじわーっと伝わってきます。人の温かさに触れることのできた良いレースだったのですね。

当日「今頃プラムさんはどんな気持ちで走ってらっしゃるかな~」などと南国で考えていましたが、こんなに楽しくそして温かい気持ちで走っていらしたことを知って、私も嬉しくなりましたよ。

また、釧路の人たちの笑顔に会えると良いですね。お疲れさまでした。

Posted by: 京丸 | August 10, 2006 at 22:46

>イノさん

長文なのに読んでくださってありがとう。
SDの管理者さんがオフ会に来たって?!
どんな人なんだろう~全然想像もつかないので、びっくりしました。
イノさんも、湘南で月例やフルを走るんだから、立派な『遠征ランナー』ですね。
写真を見たら、ますます会いたくなりました!


>京丸さん

読んでくださってありがとう~。
長くて大変だっだでしょう(笑)。
いろんな人のエールを感じながら走ってました。
30kは確かに長かったけど、30kと思うから残り5kがきつかったのかなと今になると思います。
フルになったらきっと体が覚悟して、35kまでは走れてしまうものなのかもしれませんね。
来年も行けたら良いな~と思っています。

Posted by: プラム | August 11, 2006 at 20:39

30キロレース、お疲れさまでした!!
釧路、涼しかったんですね!(数年前、夏に旅行したときは猛暑で暑いのなんのって(T_T))
参加規模も大きすぎず、良い大会だったみたいですねー。
ワタシもいつか行ってみたいな~~。
一泊二日一人っきりでのびのびとリフレッシュなさったみたいで良かったですね(^^)♪

Posted by: つー | August 12, 2006 at 22:45

>つーさん

ありがとうございます。
そういえば、数年前に釧路に旅行されていましたね。
思ったよりは気温は高かったですが、東京よりはずっと涼しく感じました。
ぜひいつか、走ってみてください~!

Posted by: プラム | August 14, 2006 at 11:08

完走おめでとう。完走記読んで、こっちまで力が入っちゃったよ~。
地方の小さな大会っていいよね。私も一人旅兼ねてやってみたくなりました。
4分30秒はぴっくりしたでしょう。自分のペースに戻せて正解だったね。
本当にお疲れ。あとはだんなさんと子どもたちに、フィードバックしてあげてちょ。

Posted by: とだひ | August 14, 2006 at 19:31

>とだひさん

うん、絶対にマラソン大会一人旅はオススメだよ~。
特に行ったことのない土地だと、郷愁に浸れるというか。
自分探しの旅ができること、請け合いです。
4分30秒は絶対ありえないので、距離表示が間違ってましたね。周りの人も「げっ」とか言ってたもん。(笑)

Posted by: プラム | August 15, 2006 at 07:44

遅まきながらお疲れさまでした。イーブンペースでいいタイムですね。私もがんばらなくては。

Posted by: あく | August 20, 2006 at 06:10

>あくさん

ようやくハーフ以上の大会に出ることができました。
次はフルに挑戦したいです。
東京マラソン、当たるといいなー。

Posted by: プラム | August 20, 2006 at 21:51

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